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「未来がひらける思考」は、人を優しく、そして強くする

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 人は誰も孤独で弱い存在。
 しかし、「未来がひらける思考」を持つことで強くなれる。優しくもなれる。

 私は、そう思っています。

 チャンドラーのハードボイルド小説『ロング・グッドバイ』で、主人公のフィリップ・マーローは
「どうして、あなたってそんなに強いのに優しいの?」と聞かれて答えています。

「強くなければ生きていけない。やさしくなければ、生きていく資格がない」

 20年間コンサルタントをやってきて、この有名なフレーズは、ほんとうに正しいと思うようになりました。
 いつも誰かに認められていないと不安、誰かの世話になっていないと不安、誰かと一緒にいないと不安になってしまう。
 そういう人は少なくないでしょう。

 しかし、あせらず、自分は自分、と自信を持って(ハードボイルドに)進んでいる人には、不安は少ないです。基本がズレていない限り、人ともうまくいきます。結局、評価もされ、そのひとの周りには人が集まってきます。そのひとが、「魅力的な未来像」を語っていたら、なおさらです。

 フィリップ・マーローのハードボイルドな生き方を支えているのは、孤独と闘える「未来がひらける思考」だと私は思います。
 未来がひらける思考は、本来弱い私たち人間を、強い生き物に変え、そして、優しくもすると思うのです。

 コンサルタントは孤独な思考作業をたくさんします。
 それは、誰かとつながるため、クライアント企業のスタッフを助けるため、壁にぶち当たって進めない人を助けるため。
 ですから、作業は孤独でも、最後に「輝く未来が生まれる」というイメージを持ってワクワクしながら思考し、そして現場に出かけていけます。

 コンサルティングの仕事には、間違いなく、ハードボイルドに似た世界があります。
 どこか、孤独で、闘いもあり、多少自分の直感や思いを起点に思考をスタートしつつ、結局はロジカルに筋をとおし人の役に立つアウトプットを実現する、という意味で、ですが。

 思考は、ロジカルなだけではなく、感情が動くワクワクする要素があってはじめて、「未来がひらける思考」になります。
 そこには、「これをやりたい」「もともと自分はこれが好きなんだ」「こんな未来を自分の手でひらきたい」という「自分起点」の発想が必要です。

 この1年、「新しい提案が生まれる組織に転換したい」とおっしゃ るトップの方に、多数お会いしました。
 大転換期を迎えている企業にとって提案は命。また、ビジネスパーソン一人ひとりにとって、提案し、新しい何かを形にできることは元気の基。
 「未来がひらける思考」をひろげていく仕事は、たいへん責任の重い仕事だと、最近思えてきました。
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